世界三大時計 パテック・フィリップ(PATEK OHILIPPE)

世界三大時計の中でも別格の雲上ブランド「パテック・フィリップ」をご存じでしょうか?調べれば調べるほど、その存在は大きなものとして私たちに迫ってきます。
パテック・フィリップでは、多種多様な工程を熟練の職人が手がけており、手彫金や七宝などの芸術的な細工による美しさだけでなく、見やすい文字盤など実際に使用してみて実感できる良さがあります。独立性の高いジュネーブのマニュファクチュール(自社で一貫して腕時計が生産できるメーカー)と言われています。
歴史
歴史を知ると理解が深まる
1839年、帝政ロシアがポーランドに侵攻、動乱が起こりロシアの強固な圧政から逃れるため多くのポーランド人が亡命しました。ポーランドの亡命貴族、アントワーヌ・ノルベール・ド・パテックは、莫大な資産と先見の明により、スイスのジュネーブで時計産業に生涯をかけました。
1844年、パテックはパリの博覧会でリューズ巻き針合わせ機構を備えた懐中時計に出会いました。製作者はジャン・アドリアン・フィリップです。
1840年代当時の時計の時間調整はゼンマイを巻き上げる鍵巻き式だったのですが、この方式は欠陥やトラブルが頻発して取り扱いが非常に厄介でした。フィリップは、鍵巻き方式に代わるものとしてリューズ巻きしかないと確信していました。
二人は世界最高の時計を作りたいという強い意志により意気投合します。
1851年、ロンドン万国博覧会に世界初の鍵なし懐中時計を出展し、イギリスのヴィクトリア女王をはじめとする多くの著名人に称賛されました。
1851年、パテック・フィリップ社に社名を変更しました。
1868年、ハンガリーのコスコヴィッチ伯爵夫人にスイス初の腕時計を製作することによって、彼らの名声はヨーロッパ中に広まります。
1929年、世界恐慌の影響で経営は悪化しましたが、1932年に文字盤製造業者のジャン・スターンとシャルル・スターン兄弟が新たな経営者となり、同年、高級腕時計の代名詞と言われているカラトラパを発売しました。
いくつもの危機を乗り越えて
また、付け加えておかなければならない最大の危機があります。1969年にセイコーがクォーツ時計を開発したことによって、機械時計の存在が窮地に陥ることになったクォーツショックです。当時、一つ一つの金属パーツを量産することは出来ませんでした。大量消費社会の到来の時期で、「長持ちするもの」よりも「安くて買い替えの利くもの」へと価値観が変わっていきました。パテック・フィリップはその時代も機械式時計づくりにこだわり困難を乗り越えたのです。
特徴
代々受け継がれていく一品もの
パテック・フィリップの修理は永久修理と言われ、どれだけ古くても、所有者が何世代変わっても、アフターサービスが約束されています。それは、どのブランドでも出来ることではありません。ノウハウを蓄積していかなければなりませんし、生産終了した製品のパーツや技術には莫大なコストがかかるからです。絶対に妥協せず世界一を目指すという志を持っているからこそ実現できる難易度の高いサポートであり、パテック・フィリップが、「一生もの」と言われる所以です。
変わらぬ価値と高い品質
パテック・フィリップは、オークションで古い自社時計を高値で買い戻すことによって「パテック・フィリップの時計の中古市場価値を保たせる」というビジネス戦略を行っています。それは、ブランドとしての地位を保つだけでなく、時計の所有者にとっての資産保障を意図しています。パテック・フィリップが世代を超えて受け継がれている理由です。中には3億円を超えるものもあります。
品質は、世界最高スイス時計の証としてジュネーブ・シールを取得していましたが、パテック・フィリップはこれを上回る品質基準としてパテックフィリップ・シールを設定し、全ての部品の品質の向上を実現させました。
世界中の人々に愛され続けて
また、その魅力は多くの歴史上の人物たちにも愛されています。例えば、ヴィクトリア女王、エリザベート王女、ワーグナー、チャイコフスキー、アインシュタイン、トルストイ、昭和天皇…。私たちの知っている有名人では、レオナルド・ディカプリオ、ポール・マッカートニー、ウォルト・ディズニー、ジョン・レノン、王貞治など、この人まで「パテック・フィリップ」に魅了されたのかと感心するばかりです。主張をおさえた気品高い美しさ、妥協のない素材選びと高い技術力や洗練されたデザインなど、人々を惹きつけて止みません。
代表モデル
カラトラバ(Calatrava)
1932年、懐中時計から腕時計への転換期に発表された時計です。カラトラバはパテック・フィリップのシンボルであり、12世紀のスペインでイスラム教勢力と戦った騎士団の名称です。初代カラトラバであるRef,96(通称クンロク)は、数字によるインデックスは用いず、光を受けると複雑な陰影を放ち、あらゆる角度から時間が読み取れ、手首にスーッとフィットしてとても使い心地が良いです。
現在、多くの時計メーカーがRef.96のデザインを基本として製作しています。1932年から変わらぬデザインで「ドレスウォッチの完成形」と言われています。その美しさと気品は世代を超えて普遍的なものです。Ref.96はロングセラーで、市場相場としては100万円~数百万円で出回っています。
ノーチラス(Nautilus)
ノーチラスは、オウムガイの呼称であるとともに、SF小説家ジュール・ヴェルヌの「海底二万里」のネモ船長の潜水艦の名前から由来しています。丸みを帯びた8角形のベゼル、船の舷窓をモチーフにしたケースが持ち味です。ステンレススチール、ローズまたはゴールド仕様です。スポーツウォッチでありながら、気品と洗練された品格が漂っています。
ノーチラス5711/1Aは1300万円を超えるものもあり、プレミアムになっています。
アクアノート(Aquanaut)
1997年に、ノーチラスからインスピレーションを得てパテック・フィリップ第2のスポーツウォッチとして製作されました。防水性や紫外線耐性などに優れたコンポジット素材のトロピカルバンドが特徴です。現代的な性質とコンテンポラリーなデザインで若者中心に受け入れられています。
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