はじめに
スマートフォンとアプリで連携し、健康管理や決済など様々な機能がついていて普及が急速に進むスマートウォッチ。
今回はそんなスマートウォッチへのアンチテーゼのような針のない時計をご紹介したいと思います。
こんなの見たことない!という面白い時計を3つご紹介します。
迷路のおもちゃ??約180万円
オートランス(Hautlence)というスイスの高級腕時計メーカーが発表した「Playground LABYRINTH」。文字盤も針もありません。
腕時計ながら時間がわかる機能はないのですが、ただ高級腕時計メーカーが本気でつくった迷路(ラビリンス)のムーブメントが搭載されているゲームなんです。ゲームに没頭することで装着者は現在時刻という情報ではなく、「Take Your Time(あせるな)」のというメッセージを受け取ります。
リューズをまわすとメカニカル・リフトが作動し、ボールを供給するカム・シャフトもケースバックのガラスケースごしに作動の様子を見ることができます。ダイアルの迷路は 5Nレッドゴールド製、ボールはプラチナ製のポリッシュ仕上げで、ケースはブランドを代表するレクタンギュラー・シェイプのチタニウム製と、素材も仕様も従来の高級時計の手法にのっとったラグジュアリーな一品となっています。
効率化や管理などが便利な機能満載のスマートウォッチへのアンチテーゼのような、遊び心と高級時計メーカーの技術が合わさった「ラビリンス」。時のラビリンスを体験してみるのも面白いですよね。18本限定生産で、お値段は高級素材を使っているだけあって、180万円とか…!
また、ピンボールバージョンあります!クレイジー。
会話するような、美しい文字のみの時計
ビーゲルト&フンク社のクロックツー(QLOCKTWO)は、5分間隔でテキストによって時刻を知らせる、針もなければ数字もない時計です。置き型、壁掛け、腕時計などのタイプがあり、その中にも伝統工芸などの特殊金属で表現されたタイプもあります。
創業者のマルコ・ビーゲルトとアンドレアス・フンクはドイツに工場を構え、デザインエージェントとして現在も活躍しながら、企画、製造、販売までてがけています。
8時まであと5分なら「IT IS FIVE TO EIGHT(ES IST FÜNF VOR ACHT)」、8時ジャストなら「IT IS EIGHT O’CLOCK(ES IST ACHT UHR)」と文字が光ります。
テキストが光って表示されることで、まるで会話をしているようなクロックツー。置き時計では日本語にも対応しており、漢数字で表記されされた時刻を告げる言葉は会話はもとより小説を読むよう。
またこの時計の面白いところは、リューズを2回押すと日付表示、3回押すと秒表示がされますが、その場合は文字の一つ一つがドットの代わりとなり、文字盤に45などの数字が浮かび上がるギミックがあります。
電池残量もこの要領で、ドット絵で表された電池が表示されます。
文字盤も10周年記念モデルではエナメルアートに捧げたピーター・メイとコラボするなど伝統工芸や金属加工の確かな技術により、とてもクオリティの高いものとなっています。
たくさんの賞を受賞し、2019年には「デザイン界のオスカー賞」といわれるiFデザイン賞の「時計と宝飾」のカテゴリーで受賞しています。
針なしワンダリングアワー時計(さまよう時間)
アライス合同会社がクラウドファンディングで応援者を募り1日で目標達成したPhantasosの「Triclopsワンダリングアワー」。三つのアームのそれぞれに4面の数字の書かれた筒が取り付けてあります。文字盤の上部が0分から60分を示し、時間数の数字の書かれた筒が通過すると、回転し数字が変わります。通常の時計を読み取るより、よりわかりやすく躍動感に満ちています。
風防はサファイヤクリスタルが外側と内側にも丸みを帯びたダブルドームとなっているので、立体感が増し読み取る際の見た目の歪みを軽減しています。裏蓋もサファイヤクリスタルが採用されクリアでムーブメントの動作を見ることができるようになっています。ケースはステンレスです。
さまよう時計の歴史は17世紀からあり、17世紀のカンパー二兄弟、19世紀のペラン兄弟、などが3枚のディスクが回転する機構をそなえた時計を開発しています。Triclopsはディスクではなく独自開発のアームを採用することで、より回転の躍動感を味わえるようになっています。
H.モーザー「エンデバー・フライングアワーズ」も針がなく三枚のディスクが回転する機構になっています。
エレガントなドレスウオッチを展開するH.モザーアンドシー。ホワイトゴールドにアリゲーターのベルトというファッション性とミニマム、そして普通ではない美しいすがたのワンダリングアワーが楽しめます。
まとめ
迷路、テキスト、ワンダリングアワーと針のない時計にも様々な種類がありました。しかしどれも高い時計技術、高いデザイン性のある時計でしたね。時計職人や企画者の遊び心溢れる思いを知ると、より一層時計の世界の奥深さを楽しめたのではないでしょうか。 みなさんも変わった時計を見かけたら、その思いに想像を巡らせてみるのも良いかもしれませんね。
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