はじめに
アンティークやヴィンテージの腕時計は、時計好きの方を中心に高い人気があります。
ご自分で使用する方、コレクションする方はもちろん、資産として受け継がれた方や、投資のひとつとして所有する方もいらっしゃいます。
アンティーク&ヴィンテージ時計の専門店もありますが、近年ではファッションアイテムとしてセレクトショップやデパートなどでも取り扱いが増えてきているようです。
アンティーク&ヴィンテージ時計といっても色々なタイプがあるため、気に入るポイントは人それぞれではないでしょうか。
すでにお持ちの方は、ご自分の好みがハッキリされているかもしれませんね。
今回は、腕時計の「アンティーク」「ヴィンテージ」という点に注目してみました。
アンティークとヴィンテージに違いはある?
一般的な言葉の違いとして、
〔アンティーク〕製造から100年以上経過したもの……美術品や工芸品など
〔ヴィンテージ〕製造から100年未満のもの……希少価値のある年代物など
といわれています。
建物や車、家具や雑貨、食器、ジュエリー、ファッション……新品だけでなく歴史のあるものにもファンの多いジャンルはいくつもありますが、アンティークとヴィンテージの具体的な分かれ目は業界によって違うようです。
腕時計の場合
1970年代以前に製造されたもの=アンティーク
それ以降に製造されたもの=ヴィンテージ
と分けられることがあります。
時計の歴史で1970年代といえばクオーツショック(※)
※安価で精度の高いクオーツ時計(電池式)が大量生産されるようになり、従来の機械式時計(ゼンマイ式)が衰退の危機に陥ったできごと。
この年代を境目として考える場合、アンティークは機械式時計を指すことが多いですが、はっきりとした言葉の定義はありません。
実際の呼び方については、アンティークで統一されている場合、ヴィンテージで統一されている場合、どちらも使用している場合と、取扱いショップなどによって様々です。
ここが魅力!アンティーク&ヴィンテージ
腕時計のはじまりは1800年代、ヨーロッパの貴族の女性が小さな時計付きのブレスレットを身に着けて楽しんだことから。時計師や宝飾商に注文したオーダーメイドの一点ものをドレスのスタイルに合わせて付け替えていたとのこと。
時刻の確認しやすさより、デザイン性が優先されていたようです。
のちに男性用の実用的な腕時計が生まれますが、元々はアクセサリーという位置づけだったのですね。
それではアンティーク&ヴィンテージ時計の魅力をみていきましょう。
〈サイズやデザイン〉
・現在は大きめの文字盤が流行していますが、アンティークは小さめで日本人の腕や女性に向いているサイズ感。
小ぶりの時計が好きな人にもおすすめです。
・現行品にはないデザインや、ロゴマーク・書体の変化など、製作年代やモデルによる違いを楽しめるのも
アンティーク&ヴィンテージ時計ならでは。
〈経年変化〉
・年月の経過による独特の風合いは、新品とはまた違った魅力があります。
ピカピカの真新しいものより、歴史のある味わい深いものに惹かれる方もいるのでは……?
・時計を譲り受けた方は、前に所有していた人の好みや思い出も一緒に受け取ったことになります。
大切にして受け継ぎたい・自分も使ってみたい、と思われるかもしれませんね。
〈機械仕掛け〉
・精密機械としてのメカニカルな点や、ムーブメントの動きに惚れ込む方も多いようです。
機械式時計には手巻きと自動巻きがありますが、ゼンマイの巻き上げ操作を楽しむために手巻きを選ぶという方も。
・小さな部品が組み合わさった腕時計。機械式時計は職人の手作り、技術の結晶です。ものづくりに関心がある方、ものづくりをする方などは興味深い点も多いのではないでしょうか。
〈人とかぶりにくい〉
・たとえ多く生産されたモデルでも、経年変化によってオンリーワンの時計となります。
人と違ったデザインや珍しいものなど、自分だけの一点ものを探すという楽しみ方もありますね。
・希少モデルや廃盤モデルなど、現在では製造されていない時計と出会える可能性があるのも
アンティーク&ヴィンテージのいいところ。中には、クオーツショックや後継者不足で廃業し、アンティーク市場でしか
お目にかかれない貴重なブランドも。
〈資産価値がある〉
・メンテナンスや修理を行えば、長年、使い続けることが可能になります。
そのため、次世代に資産として受け継ぐことができるのも大きな魅力です。
・腕時計は投資のひとつとして注目されているジャンルでもあります。
レアな時計はアンティーク市場でも人気ですが、定番モデルでもプレミア価格がついて入手困難なものも……!
まとめ
アクセサリーとしてはじまった腕時計ですが、ご自分で使用することも、コレクションすることも、資産として受け継ぐことも、投資として保有することも自由に楽しめる時代になりました。
コレクションや投資人気のため、ブランドやモデルによってはアンティーク&ヴィンテージの方が高額になっている場合もありますが、現行品よりお値打ちに手に入るものもあります。
好みのものを探す楽しみや、探していたものを手に入れた時の喜びなどは、腕時計だけでなくどんなジャンルでも共通するのではないでしょうか。
もしお手元に止まっている時計があるという方、譲り受けたものを修理したい方、興味がありご自分で使ってみたい方……
アンティーク&ヴィンテージの時計は修理や定期メンテナンス(オーバーホール)を行えば使い続けることが可能です。
当店にご依頼のあったお客様の時計の修理・オーバーホールの過程や調整の様子もご覧いただけます。
後編では、スポーツウォッチとドレスウオッチという2つのタイプ別に、アンティーク&ヴィンテージ時計をみていこうと思います。
時計修理の近江屋では高級時計、アンティーク時計、ヴィンテージ時計の他、掛け時計など腕時計を中心に幅広く時計修理を承っております。
高級時計の王道である「ロレックス」や「ロレックスのアンティーク時計」も数多く修理してきた実績も抱えております。
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