はじめに
7月14日から世界水泳2023が福岡で始まりました。暑い夏は、涼しい部屋でスポーツ観戦をするのも良いですよね。
観戦中に気になる公式時計(オフィシャルタイムキーパー)。
スポーツの大会の公式時計の役割は、競技の時間や公式タイムなど、競技・種目に関するすべての時間の計測です。
大きな国際大会やオリンピックでは有名な時計ブランドが務めることが多いため、ご存知の人もいるのではないでしょうか。
なかでもオメガは、2020年(1年の延期のために実際の開催は2021年)夏季・東京オリンピック、2022年に冬季・北京オリンピックが開催されましたが、両大会とも公式時計でした。
今回は、オメガとオリンピック・スポーツ世界大会でのかかわりについてお話しします。
オリンピック
4年に一度のオリンピック。
オリンピック初期は複数メーカーが採用されていた時代もありましたが、現在は全種目の計測基準を統一するため、オフィシャルタイムキーパーは大会ごとに一社だけ。
精度の高い時計の開発や計測の技術力、世界での認知度を合わせ持ったブランドが選ばれます。
第1回アテネ大会(1896年)では手動でロンジンのストップウォッチが使われたそう。
初めてすべての計測を一社で担当したのはオメガ、1932年ロサンゼルス大会のことです。
その後、オメガは長年オフィシャルタイムキーパーを務め、通算回数は最多の30回(2022年北京五輪の時点)。
「Ω」のロゴマークや「OMEGA」の文字を様々な場面で目にすることになりました。オリンピック公式時計の宣伝効果は大きいですね。
過去のオリンピックでは、ロンジン、ホイヤー(現在のタグ・ホイヤー)、スウォッチ、日本のブランド・セイコーが務めた大会も。
セイコーは1964年の夏季・東京オリンピック、1998年の冬季・長野オリンピックを含め過去6回採用されています。
当初はストップウォッチ方式だったオリンピック、いまでは最先端の技術で計測されるようになりました。
2020年東京五輪でも使用された次のような陸上競技用の機材、会場やテレビ中継などで見たことがあるのではないでしょうか。
スターティング ピストル
平等なスタートを切るための電子ピストル。各走者の後方に設置されるスピーカーから音が再生し、光が出て、スタート信号が計時装置を作動します。
スターティング ブロック
陸上競技用スターティング ブロック。スピーカーやセンサーを内蔵し、検知システムによってフライングが確認できます。
フォトフィニッシュ
短距離走、ハードル、その他レースのゴールラインに設置。 1秒間に最大1万ものデジタル画像が記録できます。作成された合成写真を見て、公式順位とタイムが決定。
フォトセル
ゴールラインのテープに代わり、光線を放出するフォトセル技術。先頭選手がこの光線を通過すると優勝タイムを瞬時に記録。公式タイムとしては常にフォトフィニッシュ カメラによる記録が採用されます。
国際オリンピック委員会(IOC)はオメガとのパートナーシップを2032年まで契約しているとのこと。
今後もオメガがオフィシャルタイムキーパーを務めるオリンピックが続きそうですね。
世界水泳選手権(世界水泳)
100分の1秒、1000分の1秒を競う種目。
世界水泳では競泳のほかに飛込やアーティスティックスイミングなども行われますが、ここでは最速タイムを争う競泳について。
前回の開催は2022年(ブダペスト大会)でしたが、オメガは世界水泳でもオフィシャルタイムキーパーを務めています。
World AquaticsやIOCとの緊密な協力により、オメガの競泳やダイビング用計時装置、測定装置は、精密かつ正確であることを保証しています。
競泳の種目で、オメガは次のような機材を使用しています。
タッチパッド
プールの各レーンの両端に設置され、選手自身の手でタイマーを止める装置。
競泳選手が、1.5~2.5kg(3.3~5.5ポンド)の圧力をかけ、自分の手でタイマーを止めるという装置で、各レーンの両端に設置しています。
出典:オメガ・ウォッチ: 競泳 | OMEGA JP®
ラップカウンター
プールの底に設置され、各選手の残りラップ数をカウントダウンする装置。
残りのラップ数に気を取られることなく、自身の泳ぎで試合での順位に集中できるようにします。
スイミング・ライト・ショー
照明システムでは、スターティングブロックのライトによって、レース終了時に上位3名が表示されるスコアボード。観客にすぐ結果を知らせる照明システム。
クァンタム・アクアティクス・タイマー
レースごとにそれぞれの選手のタイム(100万分の1秒単位)を記録し、データ配信も行うことができるタイマー。
競泳用タッチパッドを世界で初めて導入したのはオメガです。
正確な記録が計測され、選手や観客に結果がすぐ伝わるようになったのも、進化した技術のおかげですね。
まとめ
今回は、公式時計についてオリンピックや国際大会を中心にみてきました。
競技や大会によってオフィシャルタイムキーパーを務めるブランドが違うこともありますが、競技時間や公式タイムの計測という役割は同じ。公式時計はスポーツの大会を裏で支える重要な仕事です。
現在開催中の世界水泳を始め、スポーツ大会を観戦する際は、試合を楽しみながらオフィシャルタイムキーパーも探してみてはいかがでしょうか。
※2023年6月時点での情報です。記事内の情報については変更される可能性もございますので、ご了承ください。
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