はじめに
近年は「ジェンダーレス」や「ユニセックス」といった言葉が様々な場面で使われるようになってきましたね。2つの言葉は似ているように思えますが、少し意味が違うことをご存じでしょうか。
社会的・文化的に性別による差をなくすという意味の「ジェンダーレス」は、「男性」「女性」という役割や枠組みにとらわれない考え方を指します。
男性と女性の区別のないことで、男女兼用を意味する「ユニセックス」は、主にファッションや性別を限定しないものなどに使われています。
時計業界でも、メンズサイズとレディースサイズの中間サイズを展開するブランドが増えてきています。
以前はジェンダーレスな時計についてご紹介しました。
今回はユニセックス(男女兼用)で使用できるサイズの腕時計を3つみていきたいと思います。
ユニセックス(男女兼用)時計のサイズは?
ユニセックス時計の明確な大きさは決まっていませんが、目安はケースサイズ(ケース径)。
腕時計の「ケース」とは本体部分のことで、「ケースサイズ」とは横幅(3時から9時の位置までの左右幅)を表します。
一般的にリューズ(3時の位置にある時間を調整するパーツ)は含まれません。
ブランドによって異なりますが、メンズの腕時計は40㎜以上、レディースの腕時計は30㎜以下のサイズが多いです。
ケースサイズが30~40㎜あたりの腕時計は「ボーイズサイズ」「ミッドサイズ」「男女兼用サイズ」などと呼ばれ、男女ともに使いやすいサイズとして人気が高まっています。
※ブランドによっては、同じサイズでもメンズ・レディースと位置づけが異なる場合があります。
腕時計は大きくなるほど存在感が増しカジュアルな印象に、小さくなるほど上品でフォーマルな印象になります。
ユニセックスで身に着けやすい時計
ユニセックスサイズの時計は、手首が細めの男性や大きめサイズが好きな女性、ペアウォッチやシェアウォッチにも向いています。
●オメガ「シーマスター アクアテラ 150M」38㎜
出典:(左)「シーマスター アクアテラ 150M」38㎜ ステンレススティール ステンレススティール(OMEGA公式より)
出典:(右)「シーマスター アクアテラ 150M」38㎜ ステンレススティール レザーストラップ(OMEGA 公式より)
2002年に誕生した「シーマスター アクアテラ」は海からインスピレーションを得た時計。
ドレスウォッチとしてのエレガントな魅力と、海にふさわしいスポーツウォッチとしての堅牢性を兼ね備えたコレクションです。
ダイバーズウォッチの特徴である回転ベゼルがなく、シンプルでスタイリッシュなデザイン。
文字盤の色はブラックやシルバーのほか、ブルーやグリーン、イエローやレッドなど種類が豊富で、ダイヤモンドがセットされた上品なタイプも。
メタルブレスレットや、多彩なカラーのレザーストラップ・ラバーストラップがあり、お好きな組み合わせから選ぶことができます。
メンズとレディースの両方のモデルを展開している「シーマスター アクアテラ」ですが、38㎜サイズは男性にも女性にも幅広い選択肢がある時計です。
●ロレックス「エクスプローラー」
出典:(左から)「ロレックス エクスプローラー 36」オイスタースチール、オイスタースチール&イエローゴールド/「ロレックス エクスプローラー 40」オイスタースチール(ロレックス公式より)
1953年に誕生し、2023年には70周年を迎えた「エクスプローラー」。
登山家や冒険家のために開発されたロレックスのプロフェッショナルウォッチのひとつです。
「3・6・9」の数字が特徴的なブラックダイアルと、クロマライトディスプレイ(ロレックス独自の夜光塗料)の際立つコントラストで高い視認性を誇ります。
現在のラインナップは36㎜と40㎜。
オリジナルモデルと同じ36㎜サイズは2010年に販売が終了されていましたが、2021年に復活しました。
エクスプローラーの他にスポーツモデルではヨットマスター、クラシックモデルではデイトジャストなどに中間サイズの展開があり、小ぶりなロレックスは男女ともに人気です。
ブランド公式としての名称ではありませんが、ロレックスの中間サイズの時計は「ボーイズロレックス」と呼ばれることも。
●チューダー「ブラックベイ54」
出典:(左)「ブラックベイ 54」スチール製ブレスレット(チューダー公式より)
出典:(右)「ブラックベイ 54」ブラックラバーストラップ(チューダー公式より)
過去には「チュードル」というブランド名で展開されていた、ロレックスの兄弟ブランド「チューダー」。
2018年から「チューダー」の名で、日本での正規販売が始まりました。
2023年に発表された「ブラックベイ 54」は、37㎜のダイバーズウォッチ。
1954年にチューダーから初めて登場したダイバーズウォッチ「オイスター プリンス サブマリーナー Ref.7922」の特性を忠実に受け継いでいる時計です。
時針のスノーフレーク針(別名:イカ針)は、チューダーのダイバーズウォッチの大きな特徴のひとつ。
メタルブレスレットとラバーストラップの2モデルが展開されています。
大ぶりなダイバーズウォッチが多い中、コンパクトで男女問わず身に着けやすいサイズです。
また、生産は終了していますが、人気の高かったチューダー「サブマリーナー」はロレックス「サブマリーナー」の小型モデルとして「ミニサブマリーナー」「ミニサブ」と呼ばれ、現在もアンティーク市場で注目されています。
アンティーク時計は現代の時計より小さめ
ユニセックスで使用できる時計として、現代のものよりも小ぶりなアンティーク(ヴィンテージ)時計も人気が高まっています。
アンティークウォッチは現代の腕時計よりも小さめで、34㎜前後が主流でした。
アンティーク市場には廃盤モデル・完売モデルなどが多くあり、現行品にはないデザインや小さめサイズの時計と出会える場合も。
特に、ロレックスの過去のモデルは「アンティークロレックス」「ヴィンテージロレックス」と呼ばれ、コレクターや時計好きの方に人気です。
まとめ
近年は、公式サイトで「メンズ」「レディース」といった区別をしていないブランドもあります。
ロレックスでは「エクスプローラー 36」「エクスプローラー 40」のように、モデル名とケースサイズ(36㎜、40㎜)の表記になっているモデルも。
同じモデルの時計でも、ケースサイズが違うと印象も変わってきますよね。
ぜひ、ご自分のベストなサイズを見つけてみてくださいね。
※2024年4月時点での情報です。記事内の情報については変更される可能性もございますので、ご了承ください。
時計修理の近江屋では高級時計、アンティーク時計、ヴィンテージ時計の他、掛け時計など腕時計を中心に幅広く時計修理を承っております。
高級時計の王道である「ロレックス」や「ロレックスのアンティーク時計」も数多く修理してきた実績も抱えております。
その他、カルティエ、オメガ、タグホイヤー、エルメス、IWC、ヴァシュロン・コンスタンタン、ジャガールクルト、ダンヒル、パネライ、ピアジェ、ボーム&メルシェ、ロジェ・デュブイ、ウブロ、ゼニス、グラスヒュッテ、ジャケ・ドロー、ティソ、ハミルトン、ブランパン、ブレゲ、ラドー、ロンジン、ショパール、ハリーウィンストンなど、長年培ってきた技術で、どんな古い時計でも、どんなブランドでも修理・オーバーホールなどのメンテナンスを承ります。
部品がない、部品が生産されていないなど、アンティークやヴィンテージなどの古い時計の修理もお任せ下さい。
名古屋市昭和区にある時計修理サロンの他、百貨店事業部として百貨店様の時計修理コーナーでも高級ブランドの時計修理も承っております。
名古屋で信頼できる時計修理のお店をお探しの方は、ぜひ近江屋までお気軽にご相談ください。