目次
はじめに
前回はゼニス社のエルプリメロについてご紹介しました。
1969年にそのエルプリメロを初搭載し、発売されたモデルがエルプリメロA384でした。
これをなんと日本のTVアニメ「ルパン三世」の相棒次元大介が着用していたことは、みなさんご存知でしょうか。
今回は着用シーンやモデル、アニメ「ルパン三世」とゼニスのコラボ時計をご紹介します。
劇中での着用シーン
劇中での登場シーンは1971年ルパン三世第一シリーズの第一話「ルパンは燃えているか…?」のレースシーン。
もう一回は1972年の第一シリーズ最終回「黄金の大勝負!」の冒頭です。
ゼニス社の腕時計と思われる時計を次元が着用しています。エルプリメロ発表の2年後に、すでに次元が異なる2つのエルプリメロクロノグラフを愛用し、ゼニス社製品を好んでいたことがわかります。
この次元着用の腕時計は実際の時計を参考に描かれてはいますが、正確に言えばアニメの中だけで見られるものでした。
第一話のものは黒い文字盤の上に「ENIT」というブランド名が見え、その左にZ、右にHという黒塗りの文字があり、見にくくしてありますが、ZENITHの時計だと確認できます。
最終回のものは白い文字盤の上のブランド名ZENとHの間に、短針を置くことにより、巧みにITを隠しています。
このようにその形状とブランド名がZENITHと思われることから、ゼニス社のA384を模したことを推測することができます。
ゼニス エルプリメロ A384 リバイバル LUPIN THE THIRD EDITION
2019年エルプリメロ誕生50周年の年にゼニスはファンタジーを実現させます。それが、「エルプリメロ A384 リバイバル ルパン三世エディション」 です。
50周年記念のサプライズとして、日本限定で50本製作、販売されました。ゼニスが初めてアニメキャラクターとコラボをしたことからも反響を呼び、即日完売となりました。
これは第一話で次元が着用していた黒い金箔印字の文字盤を忠実に再現させています。(ロゴは普通にZENITHとなっています。)
ゼニスの時計を模して次元に着用させた当時のアニメスタッフも、約50年後に本家のゼニスがこれを再現して実際に製作するとは思ってもみなかったでしょう。
もちろんムーブメントはエルプリメロを使用。(エルプリメロ400)ちなみに発売時の価格は93万5千円(税込)でした。
またこのモデルにはいっそうアニメ盤に近づけたモデルが1本限定で製作されました。ブランド名ゼニスのロゴZとHを暗い色彩で目立たなくしています。これは2020年11月レトロスペクティブ 2000‐2020オークションに出品されました。落札価格は189,000スイスフラン(約2200万円)です。
ゼニス クロノマスター リバイバル ルパン三世-セカンドエディション
2020年には前作が大成功を収めたことにより、コラボレーション2作目「クロノマスター リバイバル ルパン三世 – セカンドエディション」を発売しました。
これはTV第一シリーズ最終回で次元が着用していた白い文字盤上に黒いサブダイアルを備えたモデルの再現です。
今回は世界限定で200本の販売でした。販売時の値段は110万円(税込)。前作同様エルプリメロ400が使用されました。
ゼニス クロノマスター リバイバル ルパン三世 50th Anniversary Edition
さらに2021年ルパン三世アニメ化50周年を祝し、「クロノマスター リバイバル ルパン三世―50th Anniversary Edition」が日本限定で50本発売されました。
デザインは第一作と同様で、黒の文字盤にゴールドの針で、金箔印字のロゴです。今までの裏蓋には次元大介の線画が刻印されていましたが、今回はアニメ化50周年にちなんで50という大きな数字が刻印されていて、この「0」の中にルパンの顔が描かれています。
また、第一作は黒いワニ革バンドのベルトを使用していましたが、今回はチタン製ラダーバンドに変わり、第一作よりもアニメの腕時計そのものに近づきました。
ムーブメントはエルプリメロ 400で、価格は119万9千円(税込)。日本限定で数量は50本でした。
クロノマスター リバイバル ルパン三世 – ファイナルエディション
2022年ゼニスは「クロノマスターリバイバル ルパン三世 ファイナルエディション」を発表。
第1弾の黒の文字盤と第2弾の白の文字盤を半分ずつに分けてドッキングさせた意表を突くデザインになっています。
この文字盤は塗装など非常に複雑な製作過程を要しますが、ゼニス技術陣はこれを見事にやってのけました。
ムーブメントはエルプリメロ 400です。価格は 116万6千円(税込)。数量は250本です。
予約開始時期・入荷時期は未定です。(2022年1月12日時点)
これがシリーズ最終作品になると思われます。
まとめ
今回はルパン三世第一シリーズにおける次元大介腕時計について、アニメ「ルパン三世」とゼニス社とのコラボ時計をご紹介しました。
ゼニスの時計はエルプリメロも含めて、どれも現在傑作と言われている腕時計です。次元は射撃の腕同様、当時から時代を超えて残ってゆくいい腕時計を見極めて、的確に選んでいたことがわかります。
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