はじめに
2024年4月19日、ロレックス主催で東京都庭園美術館にて行われた1日限りのアートイベント「PERPETUAL MOMENT - 自然の中の時間― 」。
実はロレックスのブティック「Lexia レキシア 銀座本店 」のオープンを記念して行われたイベントでした。
ロレックス ブティック レキシア 銀座本店 https://www.lexia-ginza.com/
東京都庭園美術館で行われたのは、東京都庭園美術館の館長妹島和世がロレックスと深いかかわりがあるから。
今回は、世界最高峰の時計ブランドロレックスの芸術への貢献と建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞している建築家 妹島和世との関わりについて迫ってみましょう。
画像出典:ロレックス公式 https://www.rolex.org/ja/arts/japans-architectural-poet
ロレックスの芸術メセナ
ロレックスはスポーツへのスポンサーだけでなく、環境、科学、芸術にも教育など深くまた積極的に文化遺産を守るべく、企業メセナを行っています。
メセナとは企業が行う、直接的には見返りを求めない芸術文化支援のこと。
ロレックスの芸術支援はユニークで、なかでもメントーシップとよばれる「メントー&プロトジェ アート・イニシアチブ」は世代を超えた芸術的な知識と技術の伝承を促進するため、2002年に創設されています。
世界的に著名で卓越した芸術家メントー(指導者)と若き芸術家が一対一で向き合い有意義で創造的な時間を共有するプロジェクトです。
ロレックスがパーペチュアル スピリットと呼んでいる精神性「ロレックスの時計が耐久性に優れているのと同様に、未来の世代への貢献においても長きにわたり続いていく」ということを体現したプロジェクトとなっています。
ロレックスの代表作「パーペチュアル」にとてつもない哲学と実行力を感じますね。
舞台芸術、音楽、文学、映画、舞踏、建築とありとあらゆる分野の著名人が時間をかけてプロジェクトを行い、20年の歴史があります。妹島和代は2012年から2013年にメントーとして参加しています。
妹島和世の建築とSANAA
日本国内でも有数の人気のある美術館、金沢21世紀美術館を設計し、2004年のイタリア ヴェネツィア・ビエンナーレ第9回国際建築展金獅子賞を受賞しています。
画像出典:金沢21世紀美術館公式 https://www.kanazawa21.jp/
妹島和世は若いうちから頭角を表しますが、一般の私たちにまで名前を轟かしたのは建築家ユニットSANAA(サナア、Sejima and Nishizawa and Associates)。SANAAは妹島和代が西沢立衛(にしざわりょうえ)と1995年から組んだユニットです。
2010年に建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞していますが、こちらもSANAAとして受賞しています。
日本人女性としては唯一で、ディレクターとして務めた同年の第12回ベネチアビエンナーレでは、日本人および女性の起用は初の国際建築展建築部門の最高責任者に。日本人としても女性としても初めて!ユニットでも個人でも世界的に活躍している建築家です。
建築の特徴としては、洗練されたミニマリズム、余分なものが削ぎ落とされた軽いフォルムです。ディオール表参道店(2001-2003)は一面のガラスが空気をたっぷり含んだビニールで包まれているようにも見えます。ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート(2003−2007)は煉瓦造りのマンハッタンのビルの中、ひときわ軽くて白いペーパークラフトが積み重なったように見えます。かといって奇抜ではなく目立ちながらも周囲と馴染んでいます。
すみだ北斎美術館(2018)は建物に映り込んだ空が、北斎の版画の空のように淡いグラデーションとなり美しい存在感があります。
建築を感じさせない軽さをガラスや鏡面、白い壁などで表現し、かつ周囲の景観と融合した特徴をもつ妹島和世。2010年に完成した、スイス連邦工科大学ローザンヌ校のロレックス ラーニングセンターでも遺憾無く発揮します。
すみだ北斎美術館(2018)画像出典:写真AC
ロレックスと妹島和世
妹島がSANAAで設計したスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)ロレックス ラーニングセンターは2010年に完成しました。ロレックスは建設にあたって資金援助を行い、建物に名前がつくことに。ロレックスの技術者の多くが機械工学などを専攻したEPFLの卒業生で、またEPFLには高度な分析装置があるため研究学部に仕事を依頼することも多いそう。そのため学生を支援するなど校舎の建設のために資金援助を行なったのです。
画像出典:ロレックス公式HP https://www.rolex.org/ja/arts/japans-architectural-poet
ラーニングセンターは緩やかに波打つ一枚のプレートに円形の穴が空いている、そんな構造ですが、プレートの下に柱はなく、円形の穴になっているエントランスへ歩いてくぐり抜けることができます。この波打つカーブによって自然と木陰ができ、また建物を支える柱の役割を果たしています。
室内は区切りがなく、図書室、カフェ、自習スペースなどがつづきカーブの高いところでは学生が昼寝をしていたり輪になって座り話し込んでいたり、仕切りがないことで知的交流を促す設計となっています。
円形のエントランスにそっているためカーブの通路が多く、「この先なにがあるだろうか」と思わせる造り。室内の掛け時計はもちろんロレックスのようです。
EPFLは2016年に科学と芸術の研究専用の施設ArtLab(アート・ラボ)をオープンさせましたが、こちらの中にある隈研吾が設計した展示スペースもロレックスがスポンサーとなっています。
妹島和代は先も述べた通りロレックスの芸術支援「メントー&プロトジェ アート・イニシアチブ」のメントーとなっています。中国雲南省出身の若手建築家ヤン・チャオが気仙沼のみんなの家を設計する際、メントーとして一緒に海辺の建物を建設しています。そちらも2013年にオープンして以来、地元漁師や町民のみなさんに休憩場所や市場として使われ続けています。
(気仙沼みんなの家プロジェクト:東日本大震災時で被災した宮城県気仙沼市本吉町大谷に建てられた集会所)
終わりに
いかがでしたか?
妹島和世は、現在東京都庭園美術館の館長でロレックスのブティックのオープン記念の展示を行いましたが、それはロレックスラーニングセンターの設計や、芸術支援のメントーに選ばれロレックスと関わりが深かったから。
またロレックスが芸術や科学へ惜しみない支援を行っている、ということもわかりました。
これからも世界最高峰の時計技術を継承し続けていくために、さまざまな活動を行なっていくロレックス。支援もまた世界最高峰ではないでしょうか。
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