時計が止まってしまったときに考えられること

手入れ・保管・修理
手入れ・保管・修理時計豆知識

はじめに

「昨日まで使っていた時計が急に動かなくなった」
「しまっておいた時計を使おうと思ったら止まっている」
などといったことはないでしょうか。
時計が止まってしまう原因は様々です。


今回は、時計が止まってしまったときに考えられる原因と対処法についてご紹介します。

時計が止まってしまった原因

1. 電池切れ 
クォーツ時計が止まってしまった場合、一番に考えられるのが電池切れです。
電池で動くクォーツ時計は使用していない間もずっと動いているため、いざ使おうと思ったときに止まってしまっているケースが多いです。

止まったままで長期間放置すると、内部の電池から電解液が漏れ出して故障の原因になってしまいます。
しばらく使う予定がないときにも、こまめに動いているか確認するようにしましょう。
どうしてもこまめな確認ができない場合は電池を抜いて保管するのも方法ですが、歯車などのオイルが経年により固着してしまい、いざ使おうと電池を入れても動かない可能性があるので注意が必要です。

時計のモデルによっては、2秒や4秒刻みで秒針が動くことにより電池切れを知らせてくれる機能が搭載されているため、電池交換時期の目安になります。
しかし、電池交換をご自身で行うのは傷や破損の危険があるので、時計修理店に相談するのがベストです。

ソーラー時計が止まった場合

・机の引き出しにしまっていた
・長袖の洋服で文字盤(太陽電池ユニット)が隠れてしまった
・充電が不足している

などが原因の可能性があります。
充電不足で止まっているのであれば、しっかり充電することで元通りに使用できる場合があります。
まずは十分な強さの光に当てて充電してみましょう。

モデルによってはパワーセーブという、一定期間、光に当たらないと針の動きを止めて節電状態になるものもあります。
この場合も光を当てることで再び動き出しますので、しっかり光に当ててみましょう。

2. 油切れ
クォーツ時計と機械式時計のどちらの時計にも当てはまるものとしては油切れがあります。
時計内部には部品をスムーズに動かし、摩耗を抑えるためのオイルが注油されています。

・オイルが切れて歯車の動きが阻害されていた
・オイル自体が経年変化で固着してしまっていた

などの場合、時計が動かなくなることがあります。
そのような事態を防ぐためには定期的なメンテナンスが重要です。

3. パーツの摩耗や破損
ゼンマイ式の時計の場合

・ゼンマイが長期の使用により摩耗して切れてしまう
・落下などの衝撃により針が外れてしまう
・歯車が破損してしまう

など、時計内部に使われているパーツの消耗や破損により止まってしまうことがあります。
近年の腕時計は大型で重量も重いデザインの時計が多いため、落下などの心当たりがなく普通に使っている状態でも、衝撃の影響が大きくなりがちなので注意が必要です。

時計が止まった場合の対処法

時計が止まってしまった場合は、時計内部に原因があることがほとんどです。
いずれの原因にせよ、ご自身で対処するには専門的な知識や特殊な技術が必要になってきます。
無理になんとかしようとするよりは、やはり専門の時計修理店にご相談することをオススメします。

修理前に一度ご確認を

時計が止まったときの修理依頼や相談の前に、次の2点を確認しておくとよいでしょう。

1. リューズを確認
リューズとは基本的に時計の右側についている、時刻を合わせる際に使うツマミのことを指します。
リューズを引っ張り出して時刻の調整を行いますが、押し忘れていると時計は止まった状態のまま動きません。
また、服の袖などに引っかかって上がってしまうということもあります。
リューズが少し出ている状態でも腕時計が止まる場合もあるため、正常に押し込まれているか一度チェックしてみましょう。
原因がリューズの押し忘れや、押し込み不足だけであれば、また元のように使用できるでしょう。

2. 前回の電池交換した時期を確認    
クォーツ時計には、時計専用の小さい電池(ボタン電池)が使われています。時計の機種により使われる電池も異なります。
電池によって寿命は約1年~10年と様々ですが、平均的なものは2~3年だといわれています。
前回の電池交換をしてから2年経たずに止まってしまった場合は、故障の可能性が高いかもしれません。
前回はいつ電池交換をしたのか、納品書や領収書などで確認してみましょう。

※新品購入時の腕時計にはモニター用電池が入っています。
『工場出荷時点に、時計の機能や、性能をチェックするために組み込まれたものです。』
『お客様がお買い上げになるまでの期間に電池は消耗しますので、モニター用電池は、取扱い説明書に記載されている寿命より短いことがあります。』
一般社団法人 日本時計協会HP「腕時計のモニター用電池ってなに?」より〉

まとめ

時計が止まって修理が必要な状態になってしまうと、どうしても期間や料金がかかってしまいます。

時計のメンテナンスのひとつにオーバーホールと呼ばれる定期点検があります。分解掃除ともいわれ、専門家が丁寧に作業を行うことで重大な故障の予防につながります。

詳しくは、オーバーホールのコラムをご覧ください。→『時計のオーバーホール』

理想としては、時計に急な不具合が出るまえにオーバーホールなど定期的なメンテナンスができればベストですが、もし不具合が起きてしまった場合は、ぜひ「近江屋」にご相談ください。


時計修理の近江屋では高級時計、アンティーク時計、ヴィンテージ時計の他、掛け時計など腕時計を中心に幅広く時計修理を承っております。

高級時計の王道である「ロレックス」や「ロレックスのアンティーク時計」も数多く修理してきた実績も抱えております。
その他、カルティエ、オメガ、タグホイヤー、エルメス、IWC、ヴァシュロン・コンスタンタン、ジャガールクルト、ダンヒル、パネライ、ピアジェ、ボーム&メルシェ、ロジェ・デュブイ、ウブロ、ゼニス、グラスヒュッテ、ジャケ・ドロー、ティソ、ハミルトン、ブランパン、ブレゲ、ラドー、ロンジン、ショパール、ハリーウィンストンなど、長年培ってきた技術で、どんな古い時計でも、どんなブランドでも修理を承ります。

部品がない、部品が生産されていないなど、アンティークやヴィンテージなどの古い時計の修理もお任せ下さい。

名古屋市昭和区にある時計修理サロンの他、百貨店事業部として百貨店様の時計修理コーナーでも高級ブランドの時計修理も承っております。
名古屋で信頼できる時計修理のお店をお探しの方は、ぜひ近江屋までお気軽にご相談ください。

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