はじめに
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みなさまは愛用の腕時計をどのように保管していらっしゃいますか?
機械式時計・クオーツ時計、どちらもデリケートな精密機械ですので、正しい保管場所・保管方法で保管することが大切です。
正しく保管することで、クオーツ時計は数年から十数年、機械式時計なら数十年と使い続けることができます。
大切な時計を末永く愛用するためにも、正しい時計の保管方法をご紹介します。
良い保管場所の条件
まずは良い保管場所の条件と避けた方がいい保管場所を見ていきましょう。
・磁気の影響を受けない場所
磁気を発する製品の近くに腕時計を置くと、金属が磁場の影響により磁石として振る舞う状態「磁気帯び」が発生します。
この磁気帯びが起こると、金属パーツの集合体であるムーブメントが(機械式時計の場合はゼンマイ・ヒゲゼンマイも)強く帯磁することで内部の歯車に影響が出てしまい、正確な時間を刻めなくなり精度が狂いやすくなってしまいます。
磁気を発する製品は、テレビ、スピーカー、スマートフォン、パソコン、イヤホン、磁気ネックレスや磁気を使用する健康器具、電磁調理器、バッグの留め具に使われるマグネットなど。これらの製品の近くに置くのはやめておきましょう。
・急激な温度変化のない場所
気温の変化によって時計内部の金属が膨張や縮小してしまい、時計の精度に影響します。そのため高温の場所や湿度の高い場所は避け、5度~35度の範囲内で保管しましょう。
高温になりやすい夏場の日当たりの良い場所などは、日光を防ぐためにも避けた方が無難です。
・直射日光が当たらない場所
直射日光は文字盤や革ベルトの変色の原因になります。文字盤の色の変化は時計の味の一つではありますが、むやみに日焼けさせて変色してしまうと長く時計を楽しむことができません。
直射日光が当たらない場所に保管して、文字盤の変色を防ぎましょう。革ベルトは日光だけでなく照明の光でも色が褪せてしまうため、強い照明の下も避けるとより長持ちします。
・落下の危険のない場所
腕時計の内部は精密機械でできているため、強い衝撃に弱いです。高さのある本棚やサイドボードの上、テーブルの上などに置いて、うっかり落としてしまったら故障の原因になります。
外装の破損にもつながるので、うっかり落としてしまわないように落下の危険のない安定した場所に置きましょう。
NGな保管場所
以上の保管条件を踏まえて、ここは絶対に避けた方がいいという場所を挙げていきます。
・スマートフォン、タブレット、パソコンなどの近く
うっかりスマートフォンやパソコンの近くに置いてしまうと、時計が磁気帯びして動作に影響が出てしまいます。
腕時計を着用していないときにスマホやタブレットと一緒に鞄にしまったりしないよう注意しましょう。
・キッチンや洗面所などの水回り
キッチンでは火や水を使うので、高温になってしまったり水がかかったりするかもしれません。時計の内部に水が入ると故障してしまいますし、もしIHコンロをお使いの場合はIHコンロによって磁気帯びしてしまう可能性もあります。こういった理由から、キッチンや水を使用する洗面所などには置かない方がよいです。料理をする際は外して、キッチン周りに置かないようにすると安全です。
・テーブルの隅や本棚の上など
高いところから落としてしまうと外装の破損や内部の故障に繋がるので、落としやすい場所はNGです。
・タンスやクローゼットの中
日が当たらないし落下の危険もなく一見安全に思われるタンスやクローゼットの中ですが、実は要注意です。
乾燥剤や脱臭炭などの湿気対策のグッズが入っていると、時計内部の潤滑油まで乾燥させてしまう恐れがあります。
クローゼットの中のバッグや衣類などにマグネットが使われている場合もあるので、タンスやクローゼットの中は避けた方が無難です。
安全な腕時計の保管方法
腕時計は大切に保管することで劣化を防ぎ長く愛用することができます。
腕時計を外したらそのままテーブルの上に置くのは避け、時計用のクロスなど柔らかい布で拭いて、一日の汚れを落としてから決まった場所に保管しましょう。
こまめに掃除することで汗や汚れが原因のサビや腐食を防ぐことができます。
保管場所として最適なのが、コレクションボックスやワインディングマシーンなどの時計を収納する専用のケースです。湿気やホコリ、衝撃などから腕時計を守ってくれます。
高級なものからお手ごろな値段のものまで様々あり、好みや予算に合わせて選ぶことができます。
特に機械式時計の場合は身に着けていないとゼンマイが巻かれず止まってしまいますので、セットしておくだけで時計を振動・回転させゼンマイを巻きあげてくれるワインディングマシーンで保管すると、着用する時に時刻・日時を合わせる必要がなくなります。
複数収納できるタイプもあるため、いくつか機械式時計をお持ちの場合はワインディングマシーンがあると便利です。
ただしワインディングマシーンによって常に動いている状態だと、どうしても内部の機械の消耗・劣化を早めてしまいます。
オーバーホールなどの定期メンテナンスをしていない場合はさらに部品の消耗を早めてしまうため、ワインディングマシーンで保存する場合はオーバーホールが欠かせません。
クオーツ時計の場合は、もし電池切れで止まっているなら電池交換をしてから保管しましょう。
古い電池をそのままにしておくと液漏れを起こして内部が錆びてしまい、故障の原因になります。
大切な時計を末永く愛用するためにも、電池交換やオーバーホールなどの定期メンテナンスを時計専門店で行うことをお勧めします。
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