世界のロレックス
1905年の創業以来、世界でもトップクラスの腕時計を作り続けているロレックス。
そのロレックスの中でも人気モデルであるデイトナと、ロレックスの腕時計に共通する用語をご紹介します。
ロレックスの代表モデル デイトナ
コスモグラフデイトナは「カーレース」という新たなコンセプトのもと開発・発表された、ロレックス唯一のクロノグラフ（ストップウォッチ機能）モデルです。
1963年にロレックスがモーターレースのために製造した腕時計で、その名前は24時間耐久カーレースで有名なデイトナ・インターナショナル・スピードウェイにちなんで命名されています。
タキメーターベゼルを持つこと、視認性・防水性といった実用性に優れていること、そしてデザイン性の高さにより、発売から今に至るまで高い人気を誇るモデルです。
時計のガラス（風防）周りにあるドーナツ型の部品のことを「ベゼル」というのですが、デイトナではこのベゼルに直接タキメーターが刻まれています。
タキメーターは１km移動時の平均時速を測る機能があり、モータースポーツや飛行実験、宇宙飛行など時間を争う現場で活用されてきました。
実生活でタキメーターを使うシーンは少ないと思いますが、そのデザイン性の高さからクロノグラフの中でも多くのモデルで採用されています。
このデイトナはロレックスを代表するモデルであり、現行の116500LNは第六世代に当たりますが、歴代全てのモデルがプレミア相場を築いていることでも知られています。
特に生産が終了した60年代～70年代のヴィンテージモデルは市場価格の高騰がすさまじく、その人気の高さが伺えます。
ロレックスに関する用語
▽オイスター
オイスターとは、金属の塊を削り出して作られた、硬くしっかり閉じた防水性に優れたケースのことで、文字通り牡蠣の殻を名前の由来としています。
このオイスターは1926年に開発されました。
ロレックス3大発明のひとつであり、これが発明される以前の腕時計には今のような防水機能はありませんでした。
また、時計内の気密性を保持するために「ねじ込み式」のリュウズも開発されました。
これにより時計内が密閉され、水やほこりの侵入を防ぐことが可能になりました。
▽パーペチュアル
ロレックス3大発明のひとつであるパーペチュアルは、1931年にロレックスが開発した自動巻き機能です。
当時の機械式腕時計は、時計を動かすために手でゼンマイを巻いていました。
オイスターの開発で防水機能が実現しましたが、ゼンマイを巻いた後にリュウズのねじ込みを忘れてしまった場合、そこから浸水し故障の原因となってしまいました.
この問題の解決策としてロレックスが作り上げたのが「パーペチュアル」という自動巻き機能です。360度回転する全回転機構であり、ゼンマイを巻く必要がないのでねじ込み忘れによる浸水も防げます。
このパーペチュアルによって腕時計の完全防水が実現しました。
オイスターパーペチュアルは世界初の防水自動巻き腕時計となり、ロレックスは腕時計における世界のトップブランドになりました。
ちなみに、1930年代初めから1950年代に製造されていたオイスターパーペチュアルを「バブルバック」といいます。
ロレックスのパーペチュアル機構を防水性のあるケースに収めることによってローター分だけ厚みが出ており、この厚くなった裏蓋が泡のように見えるためこの通称がつきました。
現在のモデルには存在せず、アンティークモデルのみこの形であり、バリエーションも多数存在するコレクターに人気のモデルです。
▽デイトジャスト
最後のロレックス3大発明がデイトジャストです。
デイトジャストとは0時ピッタリに日付が変わる機構のことで、1945年、ダイアルの3時の位置にある小窓に日付を表示する初の自動巻き防水クロノメーター腕時計としてロレックスで誕生しました。
これまでに開発された防水機能、自動巻き機能、デイトジャストといった革新的技術をすべて搭載した腕時計が、ロレックスのデイトジャストです。
他社製品では数時間かけてゆっくり日付が切り替わるのですが、ロレックスの場合は0時になると瞬時に日付が切り替わります。
このようにロレックス3大発明の全てが揃ったデイトジャストは、初リリースの1945年以降、実に70年以上も生産が続いている超定番モデルです。
なお、50年代からデイトジャストに搭載されている、風防の日付部分についた拡大部分の拡大レンズのことを「サイクロップレンズ」といいます。
現在ではシードゥエラー以外のほとんどの日付付きモデルに搭載されています。
数ある言葉のうちのごく一部ですが、ロレックスや腕時計にまつわる用語をご紹介させていただきました。
ロレックスが高い精密性を誇り、革新的な技術を開発してきた世界最高峰の腕時計メーカーであることがおわかりいただけたでしょうか。
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