愛され続ける時計
宝石商の王と呼ばれ、いつの時代も憧れのジュエリーメーカーであるカルティエ。
「タンク」や「サントス」など、誕生から100年以上経ってもなお、現在に通用するデザインの腕時計を生み出したウォッチメーカーでもあります。
そんなカルティエの時計には時代を超えた魅力、時代を経たからこその魅力があるのです。
今回はアンティーク時計の魅力と、カルティエのヴィンテージ時計マストタンクヴェルメイユについて解説します。
※家具やカバンなどのアンティークは100年以上前のもの、ヴィンテージは製造から30年以上経過したものを指します。
しかし腕時計の歴史はまだ浅いため、100年以上昔のもので今も使用できる腕時計はごく僅かになります。
そのため腕時計の場合は、クオーツウォッチが登場する前の1970年ごろまでをアンティークまたはヴィンテージと呼ぶことが多いです。
この記事では70年代ごろまでのものをアンティーク、それ以降をヴィンテージとして書いています。
アンティーク／ヴィンテージ時計の魅力
同じものはない、一点もの
ある人が手放して他の人の手に渡るのがアンティーク時計。その時計によってどんな歴史をたどってきたか、どんなコンデションかはそれぞれです。
それに現行品のように注文したらその時計が必ず入荷するものではないので、アンティーク時計との出会いは一期一会と言えます。
店頭でもネット上でも、自分にとって強烈に気に入る時計を見つけたら、もうそれは運命なのかもしれませんね。
現行モデルにはないデザイン
時代の移り変わりとともに、どのブランドもモデルチェンジを重ねるものです。
アンティーク時計は、現行品にはないデザインや、すでに廃盤となり現在新品では手に入らないモデルが多数存在しています。
現行品にはない、それでいてずっと愛用したくなるデザインは、名品が揃うアンティーク時計ならでは。
また、大量生産以前の昔のものは針や文字盤など贅沢に作り込まれているものもあり、そういった意味でも一点ものです。
現行品より手が届きやすい価格
カルティエに限らず、ロレックス、オメガ、IWCなど、名だたるウォッチブランドの腕時計は当然高額です。
アンティーク時計の場合は、そんな憧れの腕時計を、現行品よりも手の届きやすい価格で手に入れることができます。
中には当時の価格より高騰しているものもありますが、いつか欲しい、と思っている時計をアンティークで入手するというのはひとつの手だと思います。
カルティエの「レ・マスト・ドゥ・カルティエ」マストタンク
70年代～2000年代まで展開されたカルティエの低価格ライン「レ・マスト・ドゥ・カルティエ」
バッグや財布などのレザー製品などさまざま展開されましたが、マストラインの中でも人気だったのが、カルティエを代表する腕時計「タンク」を、より手の届きやすい価格にした「マストタンク ヴェルメイユ」。
コストを抑えるために工夫を凝らしており、見た目や造りのラグジュアリーさは変わりません。現在でも人気が高い逸品です。
21年にマストドゥカルティエを再解釈した新たなマストドゥカルティエを展開し、レザー製品のほか腕時計「タンクマスト」が販売されていますが、マストタンクヴェルメイユにしかない独自の魅力があります。
マストタンクがヴィンテージ・中古市場で人気なワケ
それはずばり、マストタンクは魅力がいっぱいだから。
ヴェルメイユ技法、温かみのあるゴールドが素敵
元々のタンクは金やプラチナなどの貴金属で作られており大変高価です。
マストタンクはスターリングシルバーの上に厚く金を貼る「ヴェルメイユ技法」という技術でコストダウンを図りました。
このヴェルメイユ技法は通常の金メッキよりもはるかに手間とコストが必要で、見た目にも高級感があります。
どこか温かみのある優しいゴールドの輝きは、ヴェルメイユ技法を施されたマストタンクならではの魅力ではないかと思います。
豊富な文字盤デザイン
そもそもタンクの形は100年以上経っても基本が変わらないほど完成された、洗練されたデザインです。
そのかっこいいタンクの形でさまざまな種類の文字盤デザインがあるのもマストタンクヴェルメイユの魅力。
オーソドックスなローマンインデックスの他にも、インデックスなし・とびアラビア（1時間おきにアラビア数字が書かれているインデックス）、オバランと呼ばれる円形のインデックスなど。
同じ形のケースでもがらりと違う雰囲気になります。
じっくり探していくと、きっと人と被らない、自分だけのお気に入りが見つかりますよ。
カルティエのマストタンク ヴェルメイユは当店でも修理実績がございます。
▶実績紹介㉝カルティエ マストタンク ヴェルメイユの分解掃除
もしお手元に止まっている時計があるという方、譲り受けたものを修理したい方、興味がありご自分で使ってみたい方……アンティーク＆ヴィンテージの時計は修理や定期メンテナンス（オーバーホール）を行えば使い続けることが可能です。
当店にご依頼のあったお客様の時計の修理・オーバーホールの過程や調整の様子もご覧いただけます。
▶「実績紹介」
▶「腕時計のオーバーホールのタイミングは？期間、金額は？」
カルティエのメーカー修理 昔のクオーツでも安心なカルティエのコンプリートサービス
マストタンクは生産初期のものは機械式の手巻きムーブメント、80年代ごろからはクオーツムーブメントです。
カルティエの場合は80年代から90年代製造のモデルでもメーカーで修理対応されている場合も多いようです。
カルティエの修理「コンプリートサービス」は、基本的に内部部品の分解洗浄・部品の交換ですが、クオーツムーブメントの場合はムーブメント一式を丸ごと新品に交換します。
保証書があり、本物のカルティエの時計であることが証明されれば、正規品と同様にコンプリートサービスを行ってくれます。
相応の費用がかかるものの、外装は昔のまま、内部は新品となるため、アンティークやヴィンテージでも安心して購入することができると思います。
時計修理の近江屋では高級時計、アンティーク時計、ヴィンテージ時計の他、掛け時計など腕時計を中心に幅広く時計修理を承っております。
高級時計の王道である「ロレックス」や「ロレックスのアンティーク時計」も数多く修理してきた実績も抱えております。
その他、カルティエ、オメガ、タグホイヤー、エルメス、IWC、ヴァシュロン・コンスタンタン、ジャガールクルト、ダンヒル、パネライ、ピアジェ、ボーム＆メルシェ、ロジェ・デュブイ、ウブロ、ゼニス、グラスヒュッテ、ジャケ・ドロー、ティソ、ハミルトン、ブランパン、ブレゲ、ラドー、ロンジン、ショパール、ハリーウィンストンなど、長年培ってきた技術で、どんな古い時計でも、どんなブランドでも修理を承ります。
部品がない、部品が生産されていないなど、アンティークやヴィンテージなどの古い時計の修理もお任せ下さい。
名古屋市昭和区にある時計修理サロンの他、百貨店事業部として百貨店様の時計修理コーナーでも高級ブランドの時計修理も承っております。
名古屋で信頼できる時計修理のお店をお探しの方は、ぜひ近江屋までお気軽にご相談ください。
